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順番が正しいことを祈ってしまう

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ちょっと暗い日記になりそう。
(未だかつて明るい日記があったかといえば疑問だけど)

それでもお付き合いいただける方は続きをどうぞ。

先日、大切な友人が死産を経験した。
何年も、子供が欲しくて努力してきた姿を見てきた。
やっと授かって、もうすぐ元気な姿で会えるはずだった。

原因はわからない。
本人たちは知っているかもしれないけど、私はそれを知る必要はないと思っているから、私から聞くつもりもない。

可愛い女の子だったそうだ。
お姉ちゃんに似て、目がパッチリの可愛い女の子。
会いたかったな。
会って、抱っこして写真を撮らせてほしかった。

おそらく友人は、一生いろんな思いを背負い続けなければならないんだろうなと思って、私ですら苦しくなる。
でも私は、思い浮かべたその瞬間悲しみに飲まれるけど、日常に帰ることができる。
悲しみで満たされた日常に沈み込なければならない友人の気持ちを、完全に理解することはできない。

もし近くにいたら、お別れに立ち会いたかったんだけど、遠方だからそれも叶わない。

「私にできることってなんだ?」

3周くらい考えて、棺に入れてもらえるものを取り急ぎ送ることにした。
思考3周分の時間しか残されてなかった。

とびきりかわいいものにしたかった

新居のことで動き回ってやっと時間が取れた時、近くの雑貨屋に飛び込む。
お店が目に入った瞬間、隅っこにプレゼント用の赤ちゃんグッズの取り扱いがあったことを思い出したから。

時間がないから「どうか素敵なものがありますように」と祈って赤ちゃん用グッズコーナーに急ぐ。

よくある「無難なセット」ばかり。
”妥協するか…”とあきらめかけた時、一番下の段にある靴下とスタイのセットが目に留まった。

お出かけにしか使えなさそうな、とびきりかわいい、ボンボンのついた靴下。
吸水性には疑問がのこりそうだけど、花柄の華やかなスタイ。

「これだ!」

値段はそこそこする。
友達が知ったら遠慮しちゃうかもしれない。

でも関係ない。
私はこれがいい。

飛び切り可愛いプレゼントをくれる友達が、あなたのママにはいるんだ。
天国で自慢して、また元気にママのところに戻っておいで。
私の自己満足だけど、私はこれをあなたにあげたい。

レジで
「ラッピングしますか?」

と聞かれて悩んだ。
どうしてもその気にはなれなくて断った。

段ボールに入れるとき
「ちょっと気持ち包んでもらったほうがよかったかな…」
って後悔。
緩衝材でくるんで、罪悪感は飲み込む。

お別れ前日には届くよう宅急便の手配をして、一旦気持ちを落ち着けた。
今、この瞬間も気丈にふるまう友人の姿が浮かぶ。

私にできることってほかに無いんだろうか。

祈ることしかできない

今の私には祈ることしかできない。

どうか少しの時間でも、友人が穏やかに眠れることを。

赤ちゃんの最後が、ママのお腹で幸せであったことを。

忘れた物を取りに行ったら、いつかまたママのところに戻ってくることを。

みんないつか空に帰るわけだけど、せめて順番どおりであることを。

もしいつかこのことを友人が話してくれる日が来たら。
余計な口を挟まず、ゆっくりとその言葉に耳を傾けて。
少しでもいいから、希望が溢れる未来の話ができますように。

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